iOSには「Newsstand」という機能がある。単純にいうと、定期的に更新のあるアプリを入れておく特殊なフォルダで、対応したアプリは更新があるとプッシュで通知されて、内容を更新できる。それ以外はフツーのアプリである。
で、これは雑誌などの定期購読の仕組みとして提供されているらしい。らしいってのは購読にはカネがかかるわけで、そんなに定期購読したくなるほど真剣に雑誌を読むタチでもないのでちゃんと試していないのである。無料のヤツもあるみたいだけど、僕はまだ「R25」(iPadのみ) しか見つけていない。
R25
カテゴリ: ブック
価格: 無料
「価格: 無料」と表示されていても、実際に中身を読むには有料アドオンの定期購読契約をしなければ読めないものがほとんどなわけで、なんだかやりきれないというか、騙された感すらある。あ、上のR25もともとフリーペーパーだからか無料定期購読が可能だけどね。
むしろ世に数多あるフリーペーパーはもっとガンガン無料の Newsstand アプリで出てくれればいーのにと思うものの、ほとんど見かけないのは、Newsstand アプリにするには PDF やら EPUB のような電子書籍ではなく、いわいるアプリとして作らないといけないわけで、敷居が高いのかもしれない。
ところで、定期的に新作コンテンツを配信する仕組みとしてはPodcastがある。恥ずかしながら僕も下手の横好きでPodcastやってるけれども、まあウチの番組みたいなラジオ形式だけでなくてビデオPodcastもあったりする。アメリカのギーク向けビデオPodcastのHak5という番組がMCのおねーさんがワタクシ好みで可愛らしくて英語もわからないくせについつい観てしまうのだけれども、最近おねーさんの出番が少なくて寂しい限りである。
ちょっと脱線したけれども、実はPodcastで最新するコンテンツはオーディオやビデオだけではなく、MIMEタイプを指定すれば任意のコンテンツを配信できるようになっている。そう、もちろん PDF や EPUB だって配信してもなんらおかしなことはないワケ。
iOSのApple謹製「Podcast」アプリは最初期バージョンリリース当初、オーディオでもビデオでもないコンテンツを配信しているPodcastの扱いがおかしく、再生させようとするとうんともすんとも言わなくなってしまっていたわけだが、最近気がついたらそれなりに動くようになっていた。
Podcast
カテゴリ: エンターテインメント
価格: 無料
PDFやEPUBのような電子書籍 (電書) を配信しているPodcastをここで「電書Podcast」と名付けることを提唱する。「電書Cast」でもいいかもしんない。ともかくそれの使い方をここでざっくり解説してみよう。
まずはとにかくApple謹製Podcastアプリをインストールしておく必要がある。
そして、なんとかして電書PodcastのRSSのURLをiPadなりiPhoneなりに送る。リンクが掲載されているWebサイトをSafariで開くか、もしくはRSSのURLをメールでiPad/iPhoneに送るかして、最終的にはiPad/iPhoneのSafariで電書PodcastのRSSを開けば良い。Chromeとかではダメ。そうするとPodcastアプリに切り替わって番組として登録され、購読状態になる。
iOSのPodcastアプリで電書Podcastを購読すると、通常のオーディオ/ビデオPodcastのように新作が配信されると検知されて青い丸がつく。
それをオーディオやビデオを再生する時と同じようにタップすると、いったんSafariに切り替わってSafariがコンテンツを読み込む。
そしてそのコンテンツをどのように処理するかSafariから選択できるようになる。ここで、電書だから当然 iBooks だろというのはあるけれども (あ、iBooks はあらかじめインストールしておいてね)、それ以外にもAmazon Kndleとか紀伊国屋Kinoppyとか対応しているアプリを選択できる。
iBooks
カテゴリ: ブック
価格: 無料
フリーペーパーを発行しているひととか、お役所の広報のような定期刊行物でPDFをWebで無償配布している方が少なからずいらっしゃるけど、正直いってそれをiPadなりにダウンロードするためにいちーち配信サイトに定期的にアクセスして自分でダウンロードするというのはダルいわけで。Podcastで随時更新のお知らせがくれば、普段それほど読みたいと思っているわけではないものも、まあせっかくだから読んどくかと消極的ながら動機にはなるんじゃないかと思う。特にお役所の広報なんかいいんじゃないかな。
オーディオやビデオと同じように自動的にダウンロードして勝手にiBooksに取り込んでくれてもいいような気もするけど、今の方式だとiBooks以外の電書リーダーも選択できるので、一長一短なのかもしれない。
そんなわけで、定期的に刊行される電書とまで言わなくてもPDFなんかも是非Podcastで配信してほしいと思う。
思うのだけれども、思っているだけでどうにかなるわけでもないので、スクレイピングして勝手に電書Podcastを作ってある。
まあどちらもニッチで恐縮であるが、いや前者はそうでもないので洒落たかっこいいフリーペーパーが好きな方は長野県を好きでなくても是非ご覧になってみてほしいのだけれども、こういうの、もっと増えるといいなあ。
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