実に 10 年以上という恐ろしく長いライフサイクルを生き抜いた Windows XP がついにサポート終了間近ということで、各所システム部門の皆様におかれましては特需に湧いておられるのではないかとご憧憬の至りでございます。まあそんなに羨ましくもないんですが(オイ。
で、ご家庭でもちょい古いノート PC なんかが余ると思うわけですけれども、ご他聞に漏れず我が家でも、6年ぐらい前にマウスコンピューター飯山工場の第1回アウトレットセールで購入させていただいたノート PC をお役御免にしたので、これに Linux を入れてなんか遊べないかなと思うのがスキモノの人情というわけで。
で、いくつか distro を入れてみたものの、これのビデオチップが SIS671 というもので、Xorg のドライバがないようで、画面がぼけぼけの上に恐ろしく描画が遅くて使い物にならんかったのでした。
Fedora みたいなやたら新しい distro はまあおいといて、Ubuntu の長期安定版 (LTS) でも動かないかいな?ということで、いろいろ探してまくってみつけたのがコレ。
XFree86 用の sisimedia-0.10.3 ドライバを xorg-server-1.12 以下で動くようにしたものらしい?残念ながら xorg-server-1.13 以降は XAA という機能がなくなってしまったため対応できないようで。つまり、現時点で最新の Ubuntu 13.10 では動きませんな。どのバージョンの Ubuntu まで動いていたのかはよく知らないけど、それより前のバージョンは既にメンテナンスされていないので、Windows XP の代わりに入れるとしてもどっちみちサポート切れてるなら意味ないじゃんというハナシではあります。
で、長期サポート版 (LTS) は現時点の最新は 12.04 であり、2017年4月までサポートされているようです。しかしながら、残念ながらこの環境ではコンパイルがとおりませなんだ。ちなみに xorg-server は 1.11。
というわけで、前置きが長くなったけれども、上記のソースを Ubuntu 12.04 LTS 上でコンパイルできるように folk したのがこちら。
通常版 Ubuntu は Unity が重そうなので、Xubuntu あたりでやった方が良いかもしんない。以下使用方法をご説明。
まずはコンパイルするためのもろもろパッケージをインストール。
$ sudo apt-get install gcc xorg-dev xserver-xorg-dev freeglut3-dev git
リポジトリを clone してビルドしてインストールしてください。
$ git clone https://github.com/matchy2/xf86-video-sis671.git $ cd xf86-video-sis671 $ ./configure $ make $ sudo install -s src/.libs/sis671_drv.so /usr/lib/xorg/modules/drivers
で、次に xorg.conf を作らないといけないんだけど、これがちょい面倒。
まず、すでにボケた画面で X が動いてしまっているようなら、とにかく X を止めてください。えーと、Ubuntu のお作法がよくわかってないけど、こちらあたりを参考に…。
で、こんなカンジで設定ファイル xorg.conf を作ります。
$ sudo xorg -configure $ sudo mv /root/xorg.conf.new /etc/X11/xorg.conf
んで、作った xorg.conf を vi とか nano とかで開くと、こんなカンジの記述があるハズ
Identifier "Card0" Driver "fbdev"
この「fbdev」のところを「sis671」に書き換えてください。ソースリポジトリの README.md には「Option "UseTiming1366" "yes"」という記述も入れろとかいてあるけれども、少なくともウチの環境ではむしろこれを書くと動かなくなってしまったので、いれなくて良いのではないかと。
以上で設定おわり。上で X が起動しないようにしたので、元に戻しといてくださいねっと。
これであとは Google Chrome でもインストールして、Chrome OS モドキにすればそこそこ使い物になるかと。まあ今となっては Web コンテンツ自体がそこそこ重いので、Chrome がいくら軽いブラウザだといっても型落ちマシンでいろいろやるにはそこそこ厳しかったりするのだけれども、まあ捨てるには忍びないというマシンにはまあやってみる価値もないではないのではないかな。
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