機械に使われた方がうまくいくのかもしれない


ソフトウェア開発のシゴトをしていると。

わいる業務系の案件だと、現在これこれこういうシゴトをしていて、それをコンピューターで処理させれば効率化できるかもしれないので、ついてはそれ専用のソフトを作ってくれないかというご依頼をいただくわけだけれども。

というわけで、今コンピューターを使わずにやっていること、もしくはもう随分昔に導入したコンピューターシステムでやっていることを、そのまま新しいシステムに載せようと考えてしまうことがままある。

曰く、「ウチの会社は特殊だから」

ええ、みなさんそうおっしゃるんですよ。

「コンピューターを使っているのか使われているのかわけわからん」

というセリフもよくおききするのだけれども。

例えば炊飯器がご飯を炊きあげるのに1時間かかるとして、それはつまり炊飯器の都合によって今すぐご飯は食べられないわけであって、つまりそれにあわせてご飯を食べたくなるであろう時間の1時間前にセットするわけだ。最近はもうちょっと便利になって、夜寝る前にタイマーをしかけておけば朝、ご飯が炊けている。

洗濯機はどうだっけ?洗濯に1時間かかるの?じゃあその間にさらっと観れる短編の映画はなかったっけ?それとも全部録画されているはずの、昨日観なかったテレビ番組は?

そういえばスマートフォンと連携する洗濯機がどうも世間的には「なんじゃそりゃ」という意見が多いみたい。制御装置としてみると確かにおもしろくないかもしれないけれど、各家電機器を連携させるセンター管理装置だとしたらこんな風にスキマ時間を活用することも可能になるかもしれない。そんなことのはじまりをしようとしているのだったらどうだろう?いや、もしかしたらそれを売っているひとたちも、作り手がそこまでの将来像を考えているとは思っていなくて、最終的に実現しないのかもしれないけれど。

ちょっと脱線したけれども、機械ができて、それを使うことでライフスタイルは変わってきたし、今もこれからも変わっていくのは間違いない。

機械を使っているのか、使われているのか。人間サマに合わせて機械が動くべきだ。

本当にそうかな?

「気が利く」のは人間の特権じゃないだろうか。

計算が速かったり整理整頓が得意な機械に、ちょっと気を利かせてやれば、とても便利に使えるようになるんじゃないだろうか。

子供の頃せいぜい自転車しか乗れなかったのに、はじめて自分用の自動車を手に入れたとき、あなたのライフスタイルは変わらなかっただろうか?

本当は、お仕事だって、コンピューターがやりやすいように仕組みを作りなおして、その周りに人間を配置してあげたほうがいろいろうまくいくんじゃないだろうか。

だって、気が効くのは人間のほうだから。

コンピューターで仕事が効率化されることで、人間が従来の仕事に使っていた時間が短縮されて、人間がより創造的な仕事ができるようになる。

本当にそうかな?

創造的なことをしたいと思っているひとって、そんなにいるんだろうか?だったらみんなゲージュツカになっているんじゃないだろうか。

「できることなら仕事は簡単に済ませて、早く休みたいなあ」と思っているひとだってたくさんいるし、それが悪いことだなんて全然思わないんだけどな。

「ウチの会社は特殊だから」

っていうけど、特殊、つまりローカルルールでやってることを、汎化させてこそ、機械をつかって効率化できるのだろうし、それでカバーできないことを機械に「気を効かさせて」全部やらせようとしても、それは苦手なんじゃないかな。

機械の方が気が利くようになったら、本当にもう人間はいらないかもしれないな。


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